- 被害者
- 40代女性
- 後遺障害
- 非該当
- 内容
- 頚椎捻挫
- 解決方法
- 交通事故紛争処理センター(審査会の裁定で示談)
- ひとり親の被害者が事故後も仕事をしていましたが、母親に家事をお願いしたという事情を考慮して家事労働の休業損害が認められた
解決実績の詳細
会社の車に乗っているときに追突事故に遭ったということで事故直後からご相談いただいた事案です。
事故直後からご相談いただいた場合、治療費や休業損害の交渉が弁護士の主な仕事になります。
被害者の方は、仕事を休みたくても会社の都合で休めなかったので、主に治療費の交渉をすることになりました。
ところが、追突事故であったため、保険会社はできるだけ早期に治療費の支払いを打ち切りたいという話をしてきました。
裁判外での話し合いの場合、保険会社に治療費の支払いを強制する方法はありません。
そのため、保険会社は治療費の支払いを打ち切ろうと思えば、いつでも打ち切ることができます。
ただ、弁護士が入れば、保険会社もすぐに打ち切るようなことはありませんし、弁護士も交渉の手段を持っていますので、ある程度は、治療費の支払いの期間を延ばすことができます。
今回の事故もいろいろな材料をもとに交渉して7ヶ月程度まで治療費の支払期間を延ばすことができました。
問題は、コロナの時期だったために、一時期、病院が閉まって通院できない時期があったことです。
追突事故でしたので、被害者の方の怪我は頚椎捻挫や足の打撲くらいしかありませんでした。
ただ、頚椎捻挫でも症状が残れば後遺障害が認定されます。
頚椎捻挫で後遺障害が認定されるためには通院日数が重要になります。
簡単に言ってしまうと、通院日数が多いほど後遺障害が認定されやすくなります。
逆にいうと、通院日数が少なければ後遺障害が認定されにくくなります。
被害者の方の場合、コロナの影響で1ヶ月近く通院できなかったので、後遺障害が認定されるだけの通院日数には達しませんでした。
後遺障害が認定されないと、賠償金は通院に対する慰謝料が中心になります。
被害者の方の場合も通院に対する慰謝料しかもらえないかなと思ったのですが、事情を確認すると、仕事を休めない間、お母さんに家事をしてもらっていたということが分かりました。
被害者の方は、母子家庭で小学生のお子さんがいたのですが、事故前は仕事も家事も一人でやっていました。
事故後、首の痛みがひどく、できれば仕事も休みたいと考えていましたが、仕事を休むことができなかったので、近くに住むお母さんに家事を代わってもらうことにしたのです。
この事情を聞いて、家事労働の休業損害を請求できるかもしれないと考えました。
重い怪我を負って家事ができずに家事代行を頼んだ場合、家事代行の費用が損害として認められることがあります。
これと同じで母親に家事を代わってもらったのであれば、それを損害として認めるべきだと考えたのです。
もちろん、お母さんに家事を代わってもらってもお金は支払っていませんので、家事代行の費用を基準に休業損害を請求することはできません。
そこで、専業主婦の休業損害と同じ金額で、お母さんに家事を代わってもらったことについて休業損害の請求をすることにしました。
しかし、保険会社は、休業損害の支払いを拒否しました。
保険会社は、示談交渉では一般的に認められる損害にしか賠償金を支払ません。
お母さんに家事を代わってもらったことを休業損害とするのは、かなりイレギュラーな請求ですので、保険会社が支払ってこないのもやむを得ません。
そこで、交通事故紛争処理センターに申立てをして解決することにしました。
交通事故紛争処理センターでは、頚椎捻挫による頚部痛の症状がひどかったこと、それでも会社を休めない事情があったこと、母子家庭で事故前は家事も被害者がやっていたことなどを陳述書等の証拠に基づいて主張しました。
それが功を奏して、交通事故紛争処理センターでは、お母さんに家事を代わってもらったことを休業損害としたあっせん案(示談案)が出されました。
ところが、保険会社は、あっせん案(示談案)での示談を拒否しました。
保険会社があっせん案での示談を拒否した場合、被害者側は、裁判にするか、交通事故紛争処理センターの審査会に申立てをするか、いずれかで解決することになります。
被害者の方は、裁判は希望しませんでしたので、審査会に申立てをすることにしました。
審査会は、弁護士3名からかなり詳細に事情を聞かれ、あっせんとは違ってかなりの緊張感があります。
また、審査会の判断(裁定といいます)は、被害者は拒否して裁判にすることができますが、保険会社や共済は拒否することができないため、保険会社や共済に有利な内容になることが多いです。
当事務所では、交通事故紛争処理センターの審査会まで進んで解決したことは何度もありますので、事前に聞かれる内容を想定して、あらためて被害者から事情を聞きなおして、審査会の準備をしました。
その準備が功を奏して、あっせん案よりも高い金額の休業損害を認める裁定が出されました。
その結果、後遺障害は非該当でしたが、約140万円の賠償金を獲得することができました。
横浜の交通事故に強い弁護士がいるクロノス総合法律事務所では、後遺障害が非該当でも100万円を超える賠償金を解決した実績が多数あります。
保険会社が提示する賠償金(示談金)が妥当なのか、電話、メール、LINEで無料相談を受け付けていますのでご相談下さい。