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学生が交通事故で死亡した場合の逸失利益の計算について解説|【公式】横浜の交通事故に強い弁護士《クロノス総合法律事務所》

更新日:2023年10月10日

死亡事故の逸失利益

逸失利益とは,将来生きていれば得られたはずの収入を填補するという損害項目です。

死亡事故の逸失利益は,賠償金の大部分を占めますのでどのように計算をするかをしっかりと理解しておく必要があります。死亡事故の逸失利益は以下の計算式で計算をします。

基礎収入×(1-生活費控除率)×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

死亡事故一般については,「死亡事故で知っておくべき知識」をご覧ください。

学生の逸失利益

基礎収入

基本的に学生は仕事をしていないので収入がありません。しかし,将来仕事をすることは間違いありませんので,学生の場合も逸失利益は認められます。

死亡事故の逸失利益の計算(主婦の場合)でも書きましたが,交通事故に遭った当時に収入がない被害者の方の場合には賃金センサスの平均賃金を使います。

学生といっても,小学生,中学生,高校生,専門学校生,大学生とあります。学生の場合は,賃金センサスのうち学歴計全年齢の平均賃金,もしくは大卒の平均賃金のいずれを用いるかが問題になります。もちろん,平均賃金は大卒の方が高額になります。

学生のうち,専門学校生は学歴計全年齢の平均賃金,大学生は大卒の平均賃金を基礎収入にするということであまり問題はありません。

小学生,中学生,高校生の場合には,一般的には学歴計全年齢の平均賃金を基礎収入にすることが多いと思いますが,被害者が大学に進学することが明らかだった場合には,大卒の平均賃金を基礎収入にすることとも可能です。ただし,後で説明する労働能力喪失期間の就労開始年齢が,学歴計全年齢の平均賃金を基礎収入とする場合は18歳となりますが,大卒の平均賃金を基礎収入とする場合は22歳となるので,その点は注意が必要です。

生活費控除率

被害者が一家の支柱で被扶養者が1人の場合40%
被害者が一家の支柱で被扶養者が2人以上の場合30%
女性(主婦、独身、幼児等含む)30%
男性(独身、幼児等含む)50%
年金部分30%~50%

被害者が学生の場合,基本的には独身の方が多いと思いますので,上の表でいうと,男性であれば50%,女性であれば30%になります。ただし,上の表の女性の生活費控除率は,基礎収入を賃金センサスの女性学歴計全年齢の平均賃金とすることを前提としていると考えられます。民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準(赤い本)には,以下のような説明があります。

「なお,女子年少者の逸失利益につき,全労働者(男女計)の全年齢平均賃金を基礎収入とする場合には,その生活費控除率を40%~45%とするものが多い」(「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」)

そうすると,女子の年少者(小学生くらい)の場合,基礎収入を全労働者(男女計)学歴計全年齢の平均賃金を使うのであれば,生活費控除率は40%から45%になる可能性が高そうです。

労働能力喪失期間(ライプニッツ係数)

学生の場合,まだ就労を開始していませんので,労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数が少し複雑になります。

学生の場合のライプニッツ係数は,①まず,事故当時の年齢から67歳までの期間に対応するライプニッツ係数を出します。②次に,事故当時の年齢から実際に働き始めるまでの年齢の期間に対応するライプニッツ係数を出します。③①から②を差し引いた出された数値を労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数とします。

このように書くと全く分からないので,具体例で説明したいと思います。

事故当時10歳の子供が18歳から働き始めることを前提とした場合

①67歳-10歳=57年 57年に対応するライプニッツ係数 27.1509

②18歳-10歳=8年 8年に対応するライプニッツ係数 7.0197

③27.1509-7.0197=20.1312

この場合,20.1312を労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数とすることになります。

なお,ライプニッツ係数は,民法改正前は,民法の法定利率と同じく年5%で中間利息を控除する数値になっていましたが,現時点では年3%で中間利息を控除する数値になっていますので,それに合わせてライプニッツ係数の修正を行いました。ライプニッツ係数の数値は、今後も変更になるので注意が必要です。

事故当時12歳の男子小学生で18歳から働き始めることを前提とした場合の逸失利益は約6000万円

基礎収入は,18歳から働き始めることが前提ですので,令和元年の賃金センサスの男性学歴計全年齢の平均賃金560万9700円となります(賃金センサスは年度によって金額が変わりますのでご注意ください)。

生活費控除率は男子ですので50%になります。

さあ,一番複雑な労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数です。以下のとおりとなります。

①67歳-12歳=55年 55年に対応するライプニッツ係数 26.7744

②18歳-12歳=6年 6年に対応するライプニッツ係数 5.4172

③26.7744-5.4172=21.3572

そうすると,この場合の逸失利益の計算は以下の計算式のとおりとなります。

560万9700円×(1-50%)×21.3572=5990万3742円

事故当時20歳の女子大学生で大学卒業後から働き始めることを前提とした場合の逸失利益は7000万円以上

基礎収入は,女子大学生ですので,令和元年の賃金センサスの女性大卒全年齢の平均賃金472万400円となります。

生活費控除率は,先ほど説明したように独身女性の生活費控除率はは30%になります。

労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数は以下のとおりになります。

①67歳-20歳=47年 47年に対応するライプニッツ係数 25.0247

②22歳-20歳=2年 2年に対応するライプニッツ係数 1.9135

③25.0247-1.9135=23.1112

大学生の場合,卒業時の年齢(通常22歳)から就労開始となりますのでこのような計算になります。

そうすると,この場合の逸失利益の計算は以下の計算式のとおりとなります。

472万400円×(1-30%)×23.1112=7366万5875円

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