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保険会社が休業損害を支払ってくれない!打ち切りへの対処法と仮払仮処分の手続き|【公式】横浜の交通事故に強い弁護士《クロノス総合法律事務所》

更新日:2026年3月2日

交通事故に遭って仕事を休んだ場合,通常は,休業損害証明書という書類を会社に作成してもらってそれに基づいて保険会社が被害者に休業損害を支払うことになります。

しかし,実際には「まだ痛くて働けないのに打ち切られた」「自営業だからと支払いを拒否された」というご相談が後を絶ちません。
保険会社から「休業損害は払えない」と言われると,多くの方は生活費への不安からパニックに陥ってしまいがちです。

この記事では,休業損害が支払われない理由とその対策,そして最終手段である「仮払仮処分」の手続きについて詳しく解説します。

なぜ保険会社は休業損害の支払いを渋るのか

休業損害証明書は,休業の日数と事故前3ヶ月分の給与を記載する書類になります。

会社員の方は,毎月固定給が支払われているので金額が一定しており,また,交通事故によって仕事を休んだことも会社が証明してくれるので,休業損害について争いになることはあまりありません。

せいぜい,休業損害をいつまで支払うのか(打ち切り時期)ということで争いになるくらいです。

特に注意が必要なのが,事故から「3ヶ月(90日)」というタイミングです。
保険会社には独自の内部基準があり,医学的な根拠が不十分なまま「90日経過したから就労可能なはずだ」として支払いを一方的に止めるケース(通称:90日ルール)が散見されます。

一方,自営業者や主婦の方は,より深刻な不払いに直面することがあります。

職業タイプ別の不払い・低額提示のパターン

職業タイプ保険会社が支払いを渋る理由・手法対策のポイント
会社員90日経過による機械的打ち切り主治医に「就労制限」が必要な旨を診断書に明記してもらう
自営業確定申告の所得が低い,または赤字固定費(家賃等)の加算や,実態を示す帳簿で立証する
専業主婦「現金の収入がないから損害ゼロ」という主張賃金センサス(平均賃金)に基づき日額約1万円を請求する

これに対して,自営業者の方は固定給があるわけではないので,休業損害の支払い基準となる日額の算定が難しいという場合がよくあります。
また,仕事を休んだ日もしっかりと証明できないということもあります。

そのため,保険会社も自営業者の場合,すんなりと休業損害の支払いをすることはなく,ひどいケースでは,自賠責の休業損害の最低日額である6100円で計算した金額しか支払ってこないということがあります。

もっとひどいケースでは,休業損害を計算できないと言って全く休業損害を支払ってこないということもあります。

裁判外で休業損害の支払いを保険会社に強制することはできない

保険会社が自営業者だからということで十分な休業損害の支払いをしてこない場合,まずは,一定額の休業損害を支払ってもらうよう交渉することになります。

その際,保険会社には事故前年の確定申告書を送ることになるのですが,それだけでなく,固定費が分かる資料を送って,被害者側で休業損害の支払い基準となる日額の算定をする必要があります。
なぜなら,被害者側で計算をしないと先ほど説明したように最低の日額でしか支払ってこないということが多くあるからです。

また,日額計算の「分母」にも注意が必要です。保険会社は「3ヶ月の給与÷90日(暦日)」で計算しがちですが,弁護士が介入する場合は「実稼働日数」を分母にすることで,日額を適正に引き上げる交渉を行います。

それでも,被害者側で計算した金額を満額で支払ってくるというケースは少なく,被害者側で計算した金額を減額してしか支払ってこなかったり,支払いを完全に拒否されたりすることが多いです。

保険会社が休業損害を支払わなかったり,減額してしか支払ってこなかったとしても,裁判外では保険会社に対して強制的に支払わせる手段はありません。

保険会社はあくまで「任意」で支払っているに過ぎないからです。

最終手段としての仮払仮処分の手続き

交渉しても保険会社が休業損害を支払わない場合,生活費が枯渇して治療に専念できなくなる恐れがあります。

そこで,裁判所の手続きを利用して,判決を待たずに強制的に支払わせるのが「仮払仮処分(かりばらいかりしょぶん)」です。

仮払仮処分とは,簡単に言うと,裁判所に対して,「将来の判決を待っていたのでは生活ができなくなるから,とりあえず今すぐ休業損害を支払うよう命じてくれ」という申し立てをする手続きです。

仮払仮処分が認められるためには,以下の2つの要件が必要です。

  1. 被保全権利:休業損害の支払いを受ける権利があること(事故と休業の因果関係)
  2. 保全の必要性:今すぐ支払ってもらわないと生活が立ち行かなくなる緊急性があること

「保全の必要性」を証明するための証拠

単に「お金がなくて困っている」と主張するだけでは認められません。
客観的な証拠が必要です。

  • 預貯金通帳の写し(残高がほとんどないことの証明)
  • 家計収支表(毎月の赤字状況の整理)
  • 督促状や滞納通知(家賃,公共料金,ローンの支払い遅延など)

仮払仮処分の申し立てを行うと,裁判所で「審尋(しんじん)」という手続きが行われ,裁判官が双方の言い分を聞いた上で,支払い命令を出すかどうかを決定します。

この手続きは通常の訴訟よりも迅速に進められるため,早ければ1〜2ヶ月程度で休業損害の支払いを受けられる可能性があります。

弁護士へ相談するメリット

保険会社からの支払い停止は,被害者にとって経済的にも精神的にも大きなダメージとなります。
しかし,仮払仮処分の手続きは非常に専門性が高く,個人で行うのは困難です。

弁護士にご相談いただければ,以下のような多角的なサポートが可能です。

  • 粘り強い交渉:仮処分の可能性を示唆することで,保険会社に支払い再開を促します。
  • 自賠責の被害者請求:仮処分よりも手軽な「自賠責保険への被害者請求」で,当面の生活費を確保できるか検討します。
  • 迅速な申立て:生活が破綻する前に,裁判所へ適切な証拠とともに仮処分を申し立てます。

交通事故の休業損害でお困りの方は,手遅れになる前に,ぜひ一度クロノス総合法律事務所までご相談ください。
元営業職の経歴を持つ弁護士が,あなたの生活を守るために最適な解決策をご提案します。

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