クロノス総合法律事務所 神奈川県弁護士会所属

交通事故 賠償・補償の豆知識交通事故で片方の肩の腱板断裂が生じた後の後遺障害

公開日:
2017.08.10
更新日:
2026.06.26
上肢の後遺障害 交通事故 関節機能障害

交通事故で片方の肩の腱板断裂が生じた後の後遺障害

交通事故で片方の肩の腱板断裂が生じた場合、症状としては疼痛や肩関節の可動域制限が残存しますので、肩関節の機能障害の後遺障害が認定される可能性があります。肩関節の機能障害の後遺障害等級と障害の程度は以下の表のとおりです。なお、関節機能障害の後遺障害が認定された場合、疼痛の症状は機能障害と通常派生する関係にあるため、独立して後遺障害として認定されることはありません。

後遺障害等級障害の程度
後遺障害8級1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
後遺障害10級1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
後遺障害12級1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

肩関節の主要運動は、屈曲(前方挙上)、外転(側方挙上)及び内転になりますので、これらの可動域が健側の肩関節と比較してどの程度制限されているかによって、上表の後遺障害等級が認定されることになります。

MRIによって腱板断裂が確認できることが必要

肩の腱板断裂が生じた場合、腱板の状態はレントゲンでは明確に確認ができないため、MRI検査を実施する必要があります。MRI画像で腱板断裂が確認されると、肩関節の機能障害の原因が他覚的所見によって確認されたということになります。

余談ですが、頚椎捻挫を負った被害者の後遺障害診断書に、頚椎の運動障害や肩関節の機能障害が残っていると記載されていることがありますが、運動障害や機能障害は、骨折、脱臼、今回のテーマである腱板断裂などの器質的損傷がなければ認定されません。そのため、頚椎捻挫で頚椎の運動障害や肩関節の機能障害が残ったとしても後遺障害として認定されることはありません。

ときどき、交通事故の患者さんだと、医師が頚椎捻挫程度しか負っていないと思い込んでしまって、事故直後にMRI検査をせず、時間が経っても肩関節の痛みが改善しないため、かなり時間が経ってからMRI検査をしたら腱板が断裂していたことが発見されるということもありますので、交通事故に遭って肩関節の痛みが続くようであれば、できるだけ早期にMRI検査を実施してもらった方がいいと思います。

無症候性の肩の腱板断裂に注意

肩関節の腱板断裂で気を付けなければならないのが無症候性の腱板断裂です。もともと、肩の腱板は50歳以上になると断裂しやすくなるため、外傷とは無関係に断裂をすることが多くあるのですが、その中で腱板断裂が生じているのに症状を感じないケースというのがあり、それを無症候性の腱板断裂といいます。

無症候性の腱板断裂の場合、外傷を原因とする腱板断裂と違い、画像上、骨棘や骨硬化が認められるため、通常は、外傷を原因とする腱板断裂か無症候性の腱板断裂かは判別することができるそうなのですが、ときどき、その判別が難しく、自賠責が外傷を原因とする腱板断裂と判断して、機能障害の後遺障害を認定するケースがあります。

このような場合、無症候性の腱板断裂が事故前から存在していたとして、保険会社側から後遺障害そのものを争われることになります。そのような場合、別の医師の画像診断などを依頼して意見をもらうのですが、無症候性の腱板断裂だったという意見になると、全く反論ができなくなってしまい、後遺障害が否定されてしまいます。後遺障害が否定されると逸失利益後遺障害慰謝料も認めらなくなってしまい、賠償金がかなり低額になってしまいます。

そのため、被害者が高齢者で、事故の状況などから肩を強打していないのに、腱板断裂が生じている場合には、無症候性の腱板断裂が事故前から存在していた可能性が高いので、この場合は注意が必要です。

関連記事

機能障害には注意が必要

腕や足を骨折した後に疼痛が残ったときの後遺障害

弁護士 竹若暢彦

弁護士 竹若暢彦

クロノス総合法律事務所の代表弁護士の竹若暢彦です。当事務所は、交通事故の被害者側専門の法律事務所です。多数の交通事故の被害者側の解決実績がありますので、交通事故の被害にお悩みの方は一度ご相談ください。

この記事をシェアする

  • X
  • LINE
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • URL

初回相談は無料

まずはお気軽に
ご相談ください!!

交通事故に強い弁護士に
示談交渉を依頼することで
慰謝料の額が2倍~3倍違ってきます

全国対応!LINEでも相談OK!

お電話でのご相談045-264-8701

今すぐ無料相談される方は
こちらからメール [ 24時間受付 ]

交通事故 賠償・補償の豆知識
おすすめ記事

交通事故に遭われたら お早めの無料相談
おすすめです

お電話でのご相談

対応時間:平日/9:00~19:00

045-264-8701