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交通事故で歯が折れた後遺障害とは?歯牙障害の認定基準や慰謝料相場を解説|【公式】横浜の交通事故に強い弁護士《クロノス総合法律事務所》

更新日:2026年4月27日
交通事故で歯が折れた後遺障害とは?歯牙障害の認定基準や慰謝料相場を解説

交通事故で顔面を強打し、「強い衝撃で歯が折れてしまった」「複数本の歯が抜けてしまった」というご相談は決して珍しくありません。

歯は一度失うと自然に生え変わることはなく、食事や会話といった日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、外見上のコンプレックスにもつながり精神的な苦痛を伴います。

このような事故による歯の欠損や損傷は、条件を満たせば「歯牙障害(しがしょうがい)」という後遺障害として認定される可能性があります。

本記事では、歯の後遺障害(歯牙障害)の認定基準から、等級ごとの慰謝料相場、高額になりがちなインプラント費用の請求の可否、そして認定を受けるための重要なポイントまで、クロノス総合法律事務所の解決事例を交えて専門的な観点からわかりやすく徹底解説します。

交通事故で歯が折れた後遺障害とは?認定の対象・種類・考え方

交通事故で歯が折れた場合、単なる治療の問題で終わるとは限りません。

歯が抜けた、歯冠部が大きく欠けた、噛み合わせが悪くなった、口が開きにくくなった、発音しづらくなったなどの症状が残ると、後遺障害として評価される可能性があります。

特に自賠責保険の実務では、歯そのものの欠損や著しい欠損に対して歯科補綴(しかほてつ)を要する状態が「歯牙障害」として問題になります。

さらに、事故の衝撃が顎関節や口腔機能に及んでいる場合には、歯の本数だけでなく、咀嚼(そしゃく)機能障害、開口障害、言語機能障害、外貌醜状など、別の後遺障害類型も検討対象となります。

そのため、歯が折れた事故では「何本損傷したか」だけでなく、「どの程度欠損したか」「補綴が必要か」「どのような機能障害が残ったか」を総合的に確認することが重要です。

歯の後遺障害の等級一覧|10級~14級の認定基準をわかりやすく解説

歯に関する後遺障害である歯牙障害は、主に「何本の歯に歯科補綴を加えたか」という本数によって、10級から14級までの等級が決定されます。

具体的な基準は以下の通りです。

  • 第10級4号:14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 第11級4号:10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 第12級3号:7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 第13級5号:5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 第14級2号:3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

注意したい点は、歯1本が折れたり抜けたりしただけでは、直ちに歯牙障害として後遺障害認定されるとは限らないことです。
最低でも「3本以上」の永久歯の喪失または著しい欠損がなければ、原則として歯牙障害としては非該当となります。

また、咀嚼機能への寄与が乏しい親知らずや、原則として乳歯は対象外となります。

さらに、広範な口腔損傷により、咀嚼や言語機能に重大な障害が残る場合は、4級などの重い等級が問題になることがあります。

たとえば、前歯の欠損により「な行」「た行」「さ行」などの「歯舌音(しぜつおん)」が発音できなくなり、息漏れしてコミュニケーションに著しい支障が出る場合、言語機能障害として高く評価される可能性があります。

歯科補綴は後遺障害にどう関わる?補綴・義歯・固定の評価ポイント

後遺障害の認定基準における「歯科補綴を加えた」とは、単にむし歯の治療をしたというような軽微なものではありません。
歯を完全に喪失して入れ歯、ブリッジ、インプラントなどで補った場合や、歯冠部の体積の「4分の3以上」を欠損してクラウンなどで補った場合を指します。

補綴の種類によって見た目や将来のメンテナンス負担が異なるため、内容の把握が重要です。

特にブリッジ治療の場合、欠損した歯を補うために両隣の健康な歯を削って被せ物をしたとしても、後遺障害としてカウントされるのは原則として「現実に喪失・欠損した歯」のみとなる点に注意が必要です。

補綴後も噛み合わせの違和感や発音障害などが残る場合は、歯科医師の所見だけでなく、客観的に示す検査や記録をもとに機能障害の有無を検討する余地があります。

治療計画と申請時期を連動させ、適切なタイミングで症状固定の判断を仰ぐことが大切です。

既存障害があると等級はどうなる?加重・算入の方法と認定の考え方

法律相談でよく聞かれるのが、「事故前からむし歯で抜けていた歯や、治療済みの差し歯がある場合はどうなるのか?」というご質問です。

結論として、事故前から既存障害があったとしても、賠償金が一切請求できなくなるわけではありません。

事故前からすでに歯科補綴を加えていた歯(既存障害)がある場合、その本数と事故によって新たに失った本数を「合算」して等級を決定します。

しかし、慰謝料などの賠償金は、最終的な等級の金額から、既存障害の等級の金額を差し引く「加重(かじゅう)」という処理が行われます。

たとえば、事故前に3本の歯を失っていた(14級相当)方が、今回の事故で新たに2本の歯を失った場合、合計5本となり「13級」に認定されます。
ただし慰謝料は、「13級の慰謝料額 - 14級の慰謝料額」として計算されます。

既存障害がある場合は、過去の歯科カルテなどを用いて「どこまでが事故による新たな影響か」を丁寧に立証することが重要です。

後遺障害診断書の作成が認定を左右する|歯科医師に依頼すべき記載項目

歯の後遺障害では、医師が作成する後遺障害診断書の内容が認定結果を大きく左右します。

整形外科等の医師が書く一般的な書式ではなく、「歯科専用の後遺障害診断書」を使用し、歯式(歯の位置や状態を正確に示す図表)を用いて詳細に記載してもらう必要があります。

単に「治療終了」と書くのではなく、欠損歯数、歯冠欠損割合、補綴の種類、咬合状態、開口量、咀嚼・言語への影響など、認定に必要な項目を意識して記載してもらうことが重要です。

被害者側からは、初診時からのレントゲンやCT、口腔内写真、事故前の歯科資料などを提供し、日常生活で困っている症状を具体的に整理して医師に伝えることで、説得力のある診断書の作成につながります。

歯の後遺障害の申請・請求の流れ|保険会社対応から示談まで

後遺障害認定の申請方法には、保険会社任せの「事前認定」と、被害者側が資料をそろえる「被害者請求」があります。

歯の後遺障害では、細かな歯科資料が結果を左右しやすいため、画像や意見書などを積極的に提出しやすい被害者請求が有力な選択肢となります。

保険会社との交渉では、事故と歯の損傷の因果関係、補綴の必要性、将来のメンテナンス費用の要否、そして歯牙障害による逸失利益の有無などが激しく争われます。

保険会社の提示額は低めになることが多いため、示談書に署名する前に、治療費から将来費用、逸失利益に至るまで請求項目に漏れがないか確認することが大切です。

慰謝料・逸失利益・賠償金はいくら?歯の後遺障害の損害賠償を具体的に解説

後遺障害慰謝料には、自賠責保険が定める最低限の「自賠責基準」と、過去の裁判例に基づく最も高額な「弁護士基準(裁判所基準)」があります。

たとえば10級の場合、自賠責基準は190万円ですが、弁護士基準では550万円となり、360万円もの大きな差額が生じます。
最も軽度な14級でも、32万円対110万円と3倍以上の開きがあります。

第10級第14級
自賠責基準190万円32万円
弁護士基準550万円110万円
差額360万円の増額78万円の増額

保険会社は営利企業であるため自賠責基準や任意保険基準で提示してきますが、適切な賠償金を受け取るためには弁護士基準での交渉が不可欠です。

また、後遺障害が残ったことによる将来の収入減を補償する「逸失利益」について、保険会社は「歯が抜けても手足は動くため労働能力に影響はない」として全額否定してくる傾向にあります。

このような保険会社の主張を覆すには、「現在の職業において、歯の欠損がどれだけ具体的な支障をきたしているか」を個別に立証しなければなりません。

たとえば、発声が重要な営業職や教師、食いしばりが必要な肉体労働など、被害者の方の職業特性と障害を結びつける、丁寧な主張・立証作業が不可欠です。

さらに、高額なインプラント治療費や、10年〜20年ごとに必要となる将来の架け替え費用についても、医学的な必要性・相当性を示すことで、裁判例で認められているケースが多数存在します。

【解決実績】クロノス総合法律事務所における歯牙障害の解決事例

当事務所では、逸失利益が否定されやすい歯牙障害において、適正な後遺障害の獲得と高額賠償を実現した実績が多数あります。

30代女性 神経症状12級 歯牙障害13級 併合11級 約2100万円で解決

事故から7年が経過して歯牙障害13級が認定された段階でご相談いただいた事案です。

歯牙障害のみでは逸失利益が否定されやすいため、当事務所で怪我の部位や残存症状を詳細に確認しました。

その結果、口元の骨折部を固定するためのプレート部分にしびれが残っていることを発見し、新たに診断書を作成して異議申立てを行いました。

これにより神経症状12級が認定され、併合11級となりました。
裁判になった場合の遅延損害金等も考慮した交渉を展開し、64歳までの労働能力喪失期間を前提とした逸失利益を認めさせ、約2100万円での示談解決を実現しました。

詳細はこちら:

30代女性 外貌醜状9級、歯牙障害12級 約3200万円獲得

顔面部の骨折と7本以上の歯の破折により、外貌醜状9級と歯牙障害12級の併合8級が認定されていた事案です。

保険会社は、外貌醜状と歯牙障害という逸失利益が認められにくい後遺障害であることを理由に、逸失利益を「ゼロ」で提示してきました。

当事務所が介入し、被害者が若い女性であることや仕事内容から逸失利益が認められるべきと主張しましたが、保険会社が頑なな態度を取ったため裁判を提起しました。

裁判では当方の主張が認められ、労働能力喪失率20%を前提とした逸失利益が認められました。

結果として、事前提示の約1000万円から3倍以上となる約3200万円で和解することができました。

詳細はこちら:

弁護士に無料相談・依頼するメリット|認定獲得と賠償金増額の可能性

歯の後遺障害は、一見すると小さく見えがちですが、認定基準の細かさ、逸失利益の否定論、インプラント費用の争いなど、非常に争点が多い専門的な分野です。

保険会社の説明だけで進めると、低い示談額で丸め込まれてしまうリスクがあります。

弁護士に依頼することで、歯科資料の読み解きや、被害者請求による的確な申請、そして弁護士基準での強気な交渉が可能になります。

また、業務中の事故であれば労災保険の申請も視野に入ります。
労災保険は直接面談による調査が行われるため自賠責保険よりも上位等級が認定されやすい傾向があり、その結果を自賠責の異議申立てや裁判で強力な武器として活用するなどの戦略も、専門の弁護士だからこそ可能です。

交通事故で歯が折れたときに被害者が今すぐ取るべき対応まとめ

交通事故で歯を損傷した場合は、放置せず、事故当日または翌日には必ず歯科医院を受診してください。
日数が空いてしまうと、保険会社から事故との因果関係を疑われ、治療費すら打ち切られるリスクがあります。

受診時には、事故前の歯の状態を正確に伝え、レントゲンやCT、口腔内写真などの客観的な記録を残してもらうことが大切です。
また「噛みにくい」「話しにくい」といった症状は、日常生活の具体的な不便さとともに医師へ伝えましょう。

保険会社から賠償金の提示があった際は、安易にサインをしてはいけません。
提示額が本当に妥当なのか、将来の治療費までカバーされているか迷ったときは、示談書にサインする前に一度当事務所へご相談ください。

被害者の方が適正な補償を受け取れるよう、交通事故に強いクロノス総合法律事務所が法的な観点からしっかりとサポートします。
初回相談は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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