- 被害者
- 60代男性
- 後遺障害
- 併合12級(鎖骨の変形障害12級、鎖骨骨折部の神経症状14級)
- 内容
- 鎖骨骨折
- 解決方法
- 示談
- 逸失利益が認められにくい鎖骨変形で等級通りの労働能力喪失率を前提に逸失利益が認められた
解決実績の詳細
交通事故で鎖骨を骨折して解決までの進め方が分からないということで通院を継続している段階でご相談いただいた事案です。
鎖骨骨折を原因とした後遺障害でよくあるのが、肩関節の可動域制限、鎖骨の変形障害、骨折部の神経症状になります。
ご相談いただいた時点で、これらの後遺障害が認定される可能性を考えて、被害者の方に確認したところ、肩関節の動きは悪くないということでしたので、肩関節の可動域制限は後遺障害が認定される可能性は低いと考えました。
一方、骨折した部分が出っ張っていて痛みがあるということでしたので、鎖骨の変形障害と神経症状の後遺障害は認定される可能性があると考えました。
鎖骨はほかの骨に比べると細いためか変形癒合しやすい骨というイメージがあります。しかし、後遺障害診断書に鎖骨の変形が記載されないために後遺障害認定されないというケースがよくあります。
なぜかというと、医師が鎖骨変形の後遺障害があることを知らないことがあるのと、医師が知っていたとしても、鎖骨変形の認定基準が「裸体になったとき、変形が明らかにわかる程度のもの」という非常にあいまいな基準であるため、そもそも基準に達していないと判断されて記載されないということがあるためです。
そこで、医師に後遺障害診断書を作成してもらうときに、必ず鎖骨変形のことを伝えて、後遺障害診断書に鎖骨変形の具体的な状態を記載してもらうようにアドバイスをしました。また、自覚症状に骨折部の痛みの記載と念のために肩関節の可動域の測定もしてもらうようにとアドバイスをしました。
そうしたところ、事前の予想通り、肩関節の可動域は後遺障害認定基準までは制限されていなかったので肩関節の機能障害は認定されませんでしたが、鎖骨の変形障害12級と骨折部の神経症状14級が認定されました。
ただ、鎖骨の変形障害は、労働能力を喪失していないのではないかとして逸失利益があるのか問題となる後遺障害です。確かに、鎖骨が変形治癒しても、それはあくまでも見た目の問題なので、モデルなど外見が重要になる仕事以外に鎖骨変形によって収入が減るとは考えにくいです。
もっとも、この事案は、神経症状14級も認定されていたため、こちらについては確実に労働能力喪失が認められます。そこで、変形に加えて神経症状もあることを理由に、12級の等級通りの労働能力喪失率14%の逸失利益が認められるべきだという交渉を保険会社と粘り強く行いました。
その結果、労働能力喪失率は12級の等級通り14%とすることができ、最終的に835万円の賠償金で示談することができました。