クロノス総合法律事務所 神奈川県弁護士会所属

交通事故 賠償・補償の豆知識自賠責と労災で認定された後遺障害が一致しないことがある

公開日:
2017.07.16
更新日:
2026.06.17
交通事故 労災事故 自賠責保険

自賠責の後遺障害と労災の障害の認定基準は同じ

自賠責の後遺障害は1級から14級までありますが,これは労災の障害補償の障害等級表に準じた内容になっていますので,自賠責の後遺障害の認定基準と労災の障害認定基準は同じということになります。

例えば,交通事故でよくあるむち打ち症による神経症状14級の場合,正式には,自賠法施行令別表第2に規定されている第14級9号の「局部に神経症状を残すもの」という基準に該当した時に認定されます。

労災の障害認定基準を規定した労働者災害補償保険法施行規則別表第1の第14級9号も「局部に神経症状を残すもの」という基準になっています。

自賠責と労災で認定された後遺障害が一致しないことがある

このように,自賠責は労災の障害認定基準を準用しているので,通勤災害のように自賠責も労災も使えるような場合,認定される後遺障害は必ず同じ等級になるように思えます。

ところが,自賠責で認定された後遺障害と労災で認定された障害等級が一致しない,もしくは一方で後遺障害認定されたのにもう一方では非該当だったということが時々あります。

認定された後遺障害の等級が一致しなかったり,一方で後遺障害認定されたのにもう一方で非該当だったということが生じる大きな原因として以下の2つが考えられます。

①後遺障害診断書等の資料に症状固定時に残っている症状がしっかりと書かれていない

②後遺障害の有無や程度を判断するために必要な検査結果が労災と自賠責で異なっている

症状がしっかりと書かれていない

症状はあくまでも自覚症状であったり,家族など被害者の周囲の人の申告に基づいて後遺障害診断書等の資料に記載される主観的なものですので,症状の捉え方が医師によって違うということが生じてきてしまいます。

特に,高次脳機能障害のように認知機能障害や人格障害の程度よって後遺障害等級が変わってくる障害になると,後遺障害診断書以外に障害の程度を確認するための資料があるのですが,同じ被害者のことでも障害の程度が違って記載されているということが時々あります。

このような場合に,自賠責の認定と労災の認定が異なってくるということがあります。

検査結果が自賠責と労災で異なっている

後遺障害診断書等の資料には,通常は,残っている症状が後遺障害に該当するかを確認するのに必要な検査結果が記載されています。

例えば,機能障害であれば,関節可動域の検査結果が記載されています。

この検査結果が自賠責と労災で異なっているということがあります。

後遺障害認定の際に提出する資料は,自賠責と労災で異なっているのですが,その資料を自賠責と労災でそれぞれ違う医師が作成するということがあります。

また,資料の作成時期も異なっているということがあります。

このように,資料を作成する医師や作成時期が違うと,検査結果も違ってくるということがあります。

先ほどの機能障害は,測定する時期によって関節の可動域の制限の程度が異なるということがよくあります。

そうすると,例えば,労災では2分の1以下の制限が認められ10級が認定されたのに,自賠責では4分の3以下の制限しか認められず12級しか認定されないという事態が生じます。

自賠責と労災で後遺障害の認定結果が違う場合にはどうすればいいか

自賠責と労災で後遺障害の認定結果が違う場合にはどうすればいいのでしょうか?

認定された後遺障害の結果に不服があるときのために,自賠責では異議申立て,労災では審査請求という制度が用意されています。

後遺障害の認定に納得がいかない場合には,この制度を利用することになります。

いずれの制度も,なぜ後遺障害が認定されなかったのか,なぜ上位の後遺障害等級が認定されなかったのかを分析した上で,認定されなかった理由を覆すだけの資料を準備する必要があります。

では,異議申立てないし審査請求の資料に,一方の有利な認定結果を用いることはできるでしょうか?

先ほどの機能障害の例で説明すると,労災で10級が認定されて,自賠責で12級しか認定されなかったときに,労災の10級の認定結果自体を自賠責の異議申立ての資料として用いるのことができるのかという問題です。

自賠責又は労災は,後遺障害の認定をする際にそれぞれ必要な調査をしていますが,これは異議申立てや審査請求でも同じです。

そうすると,異議申立てや審査請求でも後遺障害の認定基準に該当するかを症状や検査結果を記載した新たに提出した資料に基づいて判断をします。

一方の有利な認定結果は症状や検査結果を記載した資料ではありませんので,提出しても参考程度にしか用いられません。

つまり,一方の有利な認定結果は,異議申立てないし審査請求で最初の認定を覆すだけの決定的な証拠にはならないということです。

自賠責と労災で後遺障害の認定結果が違う場合には、後遺障害に強い弁護士に相談しよう!

最初に説明したように、自賠責と労災の後遺障害の認定基準は同じです。

そうすると、本来であれば、自賠責と労災の後遺障害の認定は同じ結果になるはずです。

自賠責と労災で後遺障害の認定結果が違うということは、必ず原因があるはずです。

後遺障害の認定結果が違う理由は、後遺障害診断書等に認定基準を満たす内容が記載されていないということが多いと思います。

後遺障害診断書等に認定基準を満たす内容が記載されてない場合には、認定基準を満たすような内容を記載してもらうようにしなければなりません。

そのためには、後遺障害の認定基準をしっかりと理解している必要があります。

自賠責と労災で後遺障害の認定結果が違う場合には、後遺障害の認定基準をしっかりと理解している後遺障害に強い弁護士に相談しましょう!

クロノス総合法律事務所は、後遺障害の異議申立て、審査請求をして後遺障害の認定結果を変更した実績が多くあります。

後遺障害の認定結果を変えたいという被害者の方は、クロノス総合法律事務所にご相談下さい。

クロノス総合法律事務所は、電話・メール・LINE・オンライン面談のいずれの方法でも無料相談をしております。

解決実績

30代女性 神経症状12級 歯牙障害13級 併合11級 約2100万円で解決(異議申立てにより13級から併合11級認定!)

40代女性 神経症状14級 約330万円獲得(異議申立てにより非該当から14級認定!)

関連記事

むち打ち症で後遺障害の異議申立てをする際の注意点

異議申立てをしてもダメなら自賠責保険・共済紛争処理機構へ

後遺障害の異議申立てについて解説

神経症状14級の後遺障害

神経症状12級の後遺障害

接骨院の通院は医師の指示が絶対に必要?

むちうちで入通院した場合の慰謝料の計算

弁護士 竹若暢彦

弁護士 竹若暢彦

クロノス総合法律事務所の代表弁護士の竹若暢彦です。当事務所は、交通事故の被害者側専門の法律事務所です。多数の交通事故の被害者側の解決実績がありますので、交通事故の被害にお悩みの方は一度ご相談ください。

この記事をシェアする

  • X
  • LINE
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • URL

初回相談は無料

まずはお気軽に
ご相談ください!!

交通事故に強い弁護士に
示談交渉を依頼することで
慰謝料の額が2倍~3倍違ってきます

全国対応!LINEでも相談OK!

お電話でのご相談045-264-8701

今すぐ無料相談される方は
こちらからメール [ 24時間受付 ]

交通事故 賠償・補償の豆知識
おすすめ記事

交通事故に遭われたら お早めの無料相談
おすすめです

お電話でのご相談

対応時間:平日/9:00~19:00

045-264-8701